家庭用ビデオによるアート・ドキュメンタリー撮影マニュアル

家庭用ビデオカメラによる
アート・ドキュメンタリー

 1、はじめに
 2、撮影
 3、展覧会を撮る
 4、フォーカス
 5、アイリス
 6、三脚を使う(水平・垂直)
 7、ホワイトバランス
 8、フレーム(カット)
 9、三脚を使う(パン・チルト)
10、ズーム
11、照明
12、音声
13、展覧会を撮る―まとめ―
14、制作風景を撮る
15、インタビューを撮る
16、
編集・発表





movie解説
MPEG4
Large (320*240, 3.2MB)
Small (160*120, 647KB)
ムービーを再生するには
QuickTime6.0以上が必要です。
三脚を使う(1) 固定撮影(Fix)
 まずは三脚を固定して撮影してみましょう。
◆ 水平・垂直
 水平・垂直のずれた映像は違和感があって見辛い。
静物を撮影する場合カメラは固定するか、スムーズに移動しながら撮ることによって、作品を客観的に撮る事ができる。
基本の一つとして三脚でカメラを固定して撮影(Fix)する。
★三脚使用を原則。
 手持ちは、特別な場合だけ。(鉄則1)
■ 水平垂直の基本的な合わせ方 ■
 画面の中心付近に本来水平に見えるべきもの(例えば水平線)が傾いて写っていると違和感があります。しかし、撮影している時にはなかなか気付きにくいものです。特に、平面作品を正面から撮る場合、四角い平面が傾いていると、作品が傾いて展示されている様にも見えますので、次のようなところを注意して水平を合わせて下さい。
 
 
1. 三脚の水準器で三脚自体の大体の水平を合わせる。
 平面作品の基本的な撮り方として、正面から撮る場合。作品の左右中心に三脚をセットする。高さを作品の中央付近にセットし、カメラを水平にする。(+印がレンズの中心になるように)
図の様に、ズームを使って、作品がファインダーの上下いっぱいに入る様にして、作品とファインダーの上部または、下部の余白を左右等しくなるように三脚で調整します。
この間隔を左右均等にすることによって水平を確認する。
ズームを引いて、画拡を決めます。床と壁の境目のラインや天井と壁の境目が、写っている時には、この傾きにも気をつけましょう。
 カメラから作品までの距離は、カメラによっても多少違いますが、ズームを広角側90パーセントくらいにしたときに、余裕を持って作品がフレーム内に入れば適当な距離だと考えられます。しかし、十分な引きが無い場合などは、広角側いっぱいで撮ったり、ワイドコンバージョンを使わなければなりません。多少周辺が歪みますが、正面から大きい物を撮る場合は、仕方ないでしょう。場合によっては、それが効果的になることもありますが・・・。平面作品を斜め横から撮る場合も同じですが、今度は水平ラインがありませんので、両側の縦のラインを垂直に合わせます。
ここを確認します。
カメラの高さが作品の高さの中心にないと左
の様に変形が大きくなってしまいます。出来れば、高さは、中央位にしましょう。作品の高さが高すぎたりする場合は、仕方ありませんが・・・。
左のように立体物や壁と壁の境目が中央付近に来るときには、その垂直を確認します。
より広い画拡では、周辺の映像が歪むので垂直や水平を確認するのが難しくなります。中心付近の垂直に気をつけて下さい。
このように垂直がずれると変な映像になりますね。これは、編集では、絶対修正できませんから、十分注意してください。
■ 手持ち撮影について ■
 三脚がどうしても使えないときや、被写体が動き回って三脚では追い付けない時等、特殊な場合だけにしましょう。手持ちでは、水平垂直を保持することも、後述しますパン、チルトもさらに難しくなります。

 手持ちの場合でも何かに置いたりして、固定して撮りましょう。
固定するものが何も無い場合は、しっかりと両手でカメラを持って脇を閉めて、カメラを水平にしっかりと固定しましょう。

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