家庭用ビデオによるアート・ドキュメンタリー撮影マニュアル

家庭用ビデオカメラによる
アート・ドキュメンタリー


 1、はじめに
 2、撮影
 3、展覧会を撮る
 4、フォーカス
 5、アイリス
 6、三脚を使う(水平・垂直)
 7、ホワイトバランス
 8、フレーム(カット)
 9、三脚を使う(パン・チルト)
10、ズーム
11、照明
12、音声
13、展覧会を撮る―まとめ―
14、制作風景を撮る
15、インタビューを撮る
16、
編集・発表




movie解説
MPEG4
Large (320*240, 550KB)
Small (160*120, 116KB)
ムービーを再生するには
QuickTime6.0以上が必要です。
■ アイリスとは ■
 写真で言う、絞りの事。
オートアイリスを使うと、明るさが一定しなかったり、極端に一部分が明るい様なシーンに対応出来ない。編集段階では、修正出来ない。

★オート・アイリスは、使用しない。
 どんな場合もマニュアルで。(鉄則3)

◆ マニュアルでアイリスを合わる。
 簡単にいえば、明るさの調整です。ビデオカメラの明るさを決定するものは、アイリス、ゲイン、シャッタースピードの3つの要素の組み合わせです。通常の撮影では基本的にゲインを0db、シャッタースピードを1/60で固定し、アイリスの調整で明るさを決定します。(関東地区は50Hzで、蛍光灯のフリッカーが出る場合があるので、蛍光灯下では、シャッタースピードは、1/100にしてください。)

 カメラによっては、ゲインやシャッタースピードがマニュアルで変更できないものもあります。

■ マニュアルでのアイリスの合わせ方 ■
 ゲインやシャッタースピードが固定されているか確認します。ファインダーやモニターを見て、被写体が丁度よい明るさになるようにアイリスを調整します。
そのためには、ファインダーの明るさをリファレンスになるモニターで調整しておくことが必要です。家庭用のテレビでも良いので、カメラで映し出しいるテレビの映像とファインダーの明るさが同じくらいになるように調整しておきましょう。

これで、アイリスもフォーカスも固定されましたので、カメラを動かしてもそれらがずれることはありません。

◆ 特に暗い所では。
 アイリスを開放にしても暗い場合、2つの方法があります。一つは、シャッタースピードを遅くする方法。もう一つは、ゲインを上げて明るくする方法です。被写体やカメラが動かない場合は、シャッタースピードをスローにすることで明るさを得られます。
 被写体やカメラが動く場合は、スローシャッターを使うと画面が尾を引くような効果がかかってしまいますので、ゲインを上げてみて下さい。しかし、ゲインは、電気的にカメラの感度を上げるため、ノイズ成分も増大します。あまり、上げすぎないようにしましょう。

 オートで撮影すると、暗いところでも明るく撮れるかわりにノイズが多いと感じるのは、カメラが勝手にゲインを上げているためです。

◆ 特に明るい所では。
 アイリスを絞り込んでも明るい場合は、NDフィルターを使うか、シャッタースピードを上げます。

 NDフィルターは、屋外などの明るい場所での撮影で効果的です。
サングラスの役目をして、アイリスの絞りボケを防ぎます。
「アイリスの絞りボケ」とは、アイリスをぎりぎりまで絞ると映像が、ぼやける事を言います。

 NDフィルターの無い場合は、シャッタースピードを上げます。これによって、光の量を減らして適当なアイリスで撮影できます。しかし、あまりシャッタースピードを上げると、被写体が動く場合、一コマ一コマがはっきりするような効果が出て、自然な動きで撮る事ができなくなります。

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