家庭用ビデオによるアート・ドキュメンタリー撮影マニュアル

家庭用ビデオカメラによる
アート・ドキュメンタリー

 1、はじめに
 2、撮影
 3、展覧会を撮る
 4、フォーカス
 5、アイリス
 6、三脚を使う(水平・垂直)
 7、ホワイトバランス
 8、フレーム(カット)
 9、三脚を使う(パン・チルト)
10、ズーム
11、照明
12、音声
13、展覧会を撮る―まとめ―
14、制作風景を撮る
15、インタビューを撮る
16、
編集・発表





 制作風景の撮影では、作家の細かい作業に視点が集中しやすくなりますが、そのほかの部分や環境、異なった視点からの素材も撮る様に心がけてください。

 例えば、制作アトリエの位置関係の分かるようなカットや季節、時間、雰囲気などが、感じられるカットも後に必要になるかも知れません。時間に余裕のあるときは、積極的に撮りましょう。

 展覧会では、撮影時間の予想や、使用するテープやバッテリーの時間等も予想ができますが、制作風景は、予想出来ません。あらかじめ余裕を持った機材準備をしましょう。念のためにAC電源等もあったほうが良いでしょう。

カメラ操作については、前項の応用ですので、ここでは省略します。

◆音声◆
 制作現場の音は重要ですので、出来れば外部のマイクを使用したいと思います。
外部マイクのない場合は、カメラをFIX(三脚等に固定して動かさない状態)で長めに収録しましょう。

 マイクを手持ちで録音すると、タッチノイズが入りやすいので、どこかに置いてもよいでしょう。その場合、床等からノイズが伝わらない様にタオル等の上に置くと良いでしょう。

◆照明◆
 ここでも、現場の雰囲気を壊さないように照明は補助的に使用します。人物を撮る時も柔らかな照明になる様に心がけましょう。

◆制作風景を撮る ―まとめ―◆

 制作現場では、作家が動き回ったりして、どうしてもカメラがそれについて動いてしまう様な映像になりがちです。

 基本はここでもFIXです。アングルを決めてある程度の時間、しっかりと情景の伝わる落ち着いた映像を心がけてください。

 ハードなアクションの内容の制作でも、カメラが動きすぎては、かえって迫力が欠けたりします。その場面に適した動きを。

 作家の中には、制作風景を撮られる事を嫌う人もいます。また、嫌わない人でも、カメラを意識してしまうものです。できるだけ、カメラを意識させないような配慮をしてください。

 制作風景を撮るには、撮影する人と作家とのコミニュケーションが重要になります。
できれば、カメラの存在を忘れてもらうくらいの信頼関係があればベストです。

BACK

NEXT