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Kyoto Art Today 終了について

Director's shot
KYOTO ART TODAYは、収録開始から7年6ヶ月で終了しました。

7年と6ヶ月間で500名以上の作家の展覧会や活動を記録して来ました。ある作家はビデオ映像がきっかけで展覧会に参加したり、着実にコミニュケーションの輪は広がりました。

 しかしながら、採算が合わないこの活動を今後も続けてゆく事がどうしてもできなくなり、1999年6月の収録をもって、終了致しました。

 KYOTO ART TODAYは、2年目に財団法人ビデオ映像文化振興財団から制作に関する助成を頂きました。助成は1年だけのものでしたが、映像のクオリティーを上げるきっかけになりました。

 その後、日本芸術文化振興基金からもKYOTO ART TODAYの上映会に対する助成を頂きました。これによって、定期的に上映会を開く事が出来ました。上映会に来て下さった人の中には、普段ギャラリーへは足を運ばない人や、旅行中の外国人の方などもおられ、様々なタイプの作品を短時間に見られる良い機会になったと喜んでいただけました。

 思い返しますと、第1号の発刊当時は、随分貧粗な機材で収録をしていました。もともと作家、ギャラリーの資料になればという事が出発点でしたので、パッケージも市販のビデオテープにシルクスクリーンで、KYOTO ART TODAYのタイトルシールを刷ったりして、完全な手作りビデオでした。この7年程の映像やコンピューター技術の進歩や、インターネットなどの整備は、当時では想像もつかない事でした。

 これから先、このような動画アーカイブがどのような形で制作され、保管されるかは分かりませんが、結局のところ現時点では価値の定まらない芸術に対して、誰かがリスクを負いながら記録してゆく事には変わりはないと思います。

 そこで一番必要なものは、たとえば、作家や彼らを取り巻くギャラリーや関係者との、至ってアナログ的なコミニュケーションによる理解であり、これは時代がどんなに変化しても変わりの無い事でしょう。

 最後になりましたが、これまで参加いただきました、作家の皆さんやギャラリーの方々、あるいは協力いただきました方々、そして、購入いただきました方々に対しまして、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

1999.9

KYOTO ART TODAY  岸本 康

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