同じく10月に発売します「The Body as Matrix 〜マトリクスとしての身体〜マシュー・バーニー:クレマスター サイクル」はUfer!として初めての輸入作品です。昨年のモントリオールで出会った作品です。映画祭の若手スタッフ主催の飲み会でたまたま監督のマリアと話をする機会がありました。その時に日本での公開の予定が無い事などを聞き、どこか配給してくれるところはないものかと思っていました。ユーロスペースもアートドキュメンタリーから遠ざかってしまいましたし、結局自分のところでやってみようということになりました。内容的には非常に真面目にクレマスター・フィルムサイクルと向き合ったドキュメンタリーと言えます。マリアのインタビューに答えるマシュー自身も少しの笑みも浮かべず淡々と話をしていて、そこから読み取れる事も多いのではないかと思います。プロジェクトに関わった人たちのエピソードなどから、マシューにとってクレマスター・サイクルが何であったのかが少し見えてくるのではないかと思います。クレマスター・サイクルをご覧になった方は勿論、見逃された方も、その作品をまた違った視点で知る手がかりになると思います。
卒論は河原温さんについて書いたという監督のマリアは、ゲーリー・ヒルなどの美術作家をテーマにしたドキュメンタリーを制作しています。制作したWDRのプロデューサーのラインハート氏は大手放送局のプロデューサーとは思えないような作品の嗜好で、一般的な作品には興味が無いという、なかなか頼もしい存在です。そう言えば、テレビ番組として作られたこのバーニーのドキュメンタリーにも解説やナレーションは入っていません。日本のテレビ番組にも、そういうスタンスがそろそろ必要ではないかと思います。画面を見れば分ることにナレーションを入れたり、発言を聞いているのに同一言語の字幕が入るのはどうも間抜けです。
写真は13日のMUSウ DES BEAUX-ARTSでのオープニングの上映の後のパーティーでの一コマ。
パーティーの会場に入ってゆくと神秘的な音楽とダンスが始まった。ヒューマンステップスを思わす面々が時間とともに次々と現れ、日付が変わる頃までパフォーマンスは続きました。こんな時間まで美術館で素敵なパーティーができるなんて、やっぱりちょっと羨ましいですね。
私はダンスには詳しくありませんが、とてもシビレル内容で、それをさらに至近距離でワインをいただきながら・・・ということで、アラン・フレッシャーのオープニングのロダンの作品は前座だったのかな・・・と思うくらい、その機敏で洗練された動きにちょっとやられてしまいました。